ポートフォリオ作成に関するモデルを扱う記事が増えてきたのでリンク集にしてみます。(適宜リンクは追加していきます)
アセットアロケーション用のモデル(ポートフォリオの割合を決めるモデル)
以下は期待リターンなどの情報が既知、もしくは計算済みである前提でそれらを用いてどのようにポートフォリオの割合を決めるかをモデル化したものです。
概要 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
平均分散最適化 | リターンとリスクを考慮して最適なポートフォリオを構築する手法。 | リスクとリターンの評価が可能。 効率的フロンティアから選択が可能。 | 過去データに依存。推定した期待リターンに敏感。 |
リスクパリティポートフォリオ | 各資産がポートフォリオリスクに均等に寄与するように資産を配分する手法。 | リスクを均等に分散。安定したパフォーマンス。 | リターン最大化が目的ではない。リバランスが頻繁に必要。 |
平均分散最適化
リスクパリティポートフォリオ
期待リターンを計算するモデル
以下は期待リターンを計算するためのモデルです。これらで計算した期待リターンを使用して、上で紹介したポートフォリオ割合を決めるモデルにぶっこむ運用ができます。
モデル | 概要 | メリット | デメリット |
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CAPM | マーケットポートフォリオに対するリスク(ベータ)を用いて期待リターンを計算する。 | シンプルで理解しやすい。実務で広く使用されている。市場全体のリスクと比較できる。 | 実際の市場ではCAPMの前提が満たされないことが多い。ベータの計測が過去データに依存するため、将来の予測に不確実性がある。 |
ブラックリッターマンモデル | 投資家の見解(ビュー)と市場の均衡を組み合わせてポートフォリオの期待リターンを計算する。 | 投資家の見解を反映できる。リスクとリターンのバランスを調整しやすい。市場データに依存する部分が少ない。 | 計算が複雑。見解の設定が難しい。 |
Fama-French 3ファクターモデル | 市場リスク、SMB、HMLの3つのファクターを用いて期待リターンを計算する。 | 市場リスク以外の要因も考慮できる。小型株や価値株のリターンを説明できる。 | モデルが複雑で理解しづらい。追加のデータが必要。 |
Barraモデル | CAPMやFama-Frenchといったファクターモデルを一般化したもの。 | ファクターを増やし説明力を上げることができる。個人や環境・状況によりファクターを柔軟に変更できる。 | ファクター毎にファクターリターンの計算が必要。計算したくない場合はベンダーから買う必要がある。 |
CAPM
ブラックリッターマンモデル
Fama-French 3ファクターモデル
Barraモデル
リスク管理用のモデル
VaR、CVaR
その他
上記のモデルで概念として使われたりする用語を紹介します。
マーケットポートフォリオ
最後に
この記事で紹介したリンク集を活用して、ポートフォリオの割合を決めるモデルや期待リターンを計算するモデルについての理解を深めていただければと思います。各モデルのメリットとデメリットを比較検討し、自分に合った投資戦略を見つけることが重要です。また、リスクとリターンのバランスを考慮し、持続可能な投資を目指すことが成功への鍵となります。
投資は個々のニーズや目標に合わせたアプローチが求められますので、ぜひこの記事を参考にして、自分に最適なポートフォリオ構築の一助としていただければ幸いです。